代表メッセージ

日本人の平均寿命が世界各国に比べ長いことはよく知られています。しかし、健康寿命は男性で8-9年、女性で12-13年と、短い状況は20年以上変わらないままです。

確かに、科学技術の進歩を礎に、今、医療は我々に多くの選択肢を与えてくれています。選択肢が多くあるのは望ましい限りです。一方で、人間はいつの間にか判断の軸を自分ではなく他人に委ねてしまっているように感じます。実際、命の危険が差し迫った状態になると70%の方が医療やケアなど自分で決めたり望みを伝えたりすることができなくなります。

代表取締役社長 平塚 健

そこで、自分達の価値観や人生の大切なこと、好みを共有する何度も共有するというACP (Advance Care Planning)を行うことで、命の危険が差し迫った時に自分の人生観に最も合った判断する羅針盤を持っていることが必要と考え、私は医師としてACPの啓蒙を進めています。

ACPの実践により患者さんやご家族にも良い影響があることが近年少しずつわかってきています。これらは、平均寿命や健康寿命を延ばすことには繋がらないかもしれません。しかし、平均寿命と健康寿命のあいだに存在するであろう、ごきげん寿命(健康でなくても自分らしく生きられる期間)を延ばすことで日本人の幸福に繋がるのではないかと考えています。日本人がこの混迷の時代の中で“ごきげん寿命をまるっと生きられる”ように、願いを込めて2024年12月に株式会社ごじゅまるを設立しました。

ヒトには沢山の価値観があります。楽しみ、生きがい、気がかり、生きている意味がないこと。日本に生きる高齢者の皆様が、100歳になっても「今日が楽しみ」と思える人生を当たり前にできるように、ACPの社会への浸透を促すと共に、これらの価値観を最大化できるサービスの提供を目指して参ります。


株式会社ごじゅまる

代表取締役社長 平塚 健

1983年生まれ。慶應義塾大学医学部卒業。2012年慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科を経て2018年より米国ハーバード大学医学部Brigham and Women’s Hospital、2019年より同Massachusetts General Hospitalに勤務。2022年に帰国し、以降、医療法人宏徳会 安藤病院に勤務。

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